■ BOOKS [2/3]
ジャップス・プログレッシヴロック集成(1994年2月発行)
日本のロック黎明期から、プログレッシヴロックへの展開を追った一冊。 プログレ受難の時代に必死で抵抗し続けた記録が写真と共に収録されています。
(画像左から2枚目/第2回プログレッシヴズ・バトル出演時の「夢幻」、右下に白いMellotron M400S)
(画像右から2枚目/「夢幻」のリーダー林克彦さんとMellotron M400Sを含むキーボード群)
(画像右/1978年下北沢五番街で演奏中の結成当時のOUTER LIMITS、キーボード下段白いMellotron M400S)
■
資料提供 カワカタ氏
2003年7月31日
EURO-ROCK PRESS Vol.4(2000年2月発行)
ライヴ音源を含む未発表音源のCDリリースに伴い、メンバーのインタビューが掲載され、キーボードを担当するAd Wammesは以下の様にコメントしています。
3枚目から解散までキーボードを担当したAd Wammesは、FINCH以前にJoop(ギタリスト)が在籍していたEX時代のバンド仲間であり、FINCHのファースト・アルバムのロイヤルティをJoopが手にするために、その採譜を行った経験もあった。だからCleem Determeijerと交代することになった時も、自身はあったという。 「Cleemからキーボードを全部買い取ったので、サウンド的な問題はなかった。実際のところ、曲は全部暗記していた。」 「(ライヴではCleemの演奏に従っていたが)ソロだけは自分のスタイルで演奏していた」 「(MiniMOOGの様な楽器もいくつか持ち込んだが)Mellotronは高くて、しかも不安定な楽器だったので買えなかった。」
■
資料提供 カワカタ氏
2003年7月31日
EURO-ROCK PRESS Vol.2(1999年8月発行)
プログレッシヴロックに対する日本人の強い探究心と忠誠心が、今回の来日に結びついたのでしょう。 まさかの初来日公演を終えた、SEBASTIAN HARDIE。 Mario Milloのインタビューと、ロサンゼルスで行われたProgfest'94の写真が掲載されています。
(画像左/ステージ全景)
(画像右/キーボードブースToivo Piltの右手に白いMellotron M400S)
■
資料提供 カワカタ氏
2003年7月14日
ロッキンf(1977年1月号)
ロッキンfの特集Sound Creaters in Lifeで、成毛滋さんの自宅スタジオが「日本で唯一のロック専用スタジオ」と紹介されています。 スタジオには、Mellotron M400S、Mini MOOG、HAMMONDオルガン、Solina、Rolandエレピが設置されています。
(画像中、右/キーボードブースで撮影に応じる、成毛滋さん)
2003年6月29日
キング・クリムゾン 至高の音宇宙を求めて(1981年)
当時、まだ解明されていない部分の多かったKINGCRIMSONについて、多くの資料をもって分析した研究書。 フールズメイトの編集長だった北村昌士さんが執筆にあたった本書は、現在でもその資料性の高さを誇っています。 当然、Mellotronに関する記述もあり、意外と少ないRobert Frippのメロトロンについてのコメントも興味深い内容です。
(1969年)11月7日に思わぬアクシデントが起こった。 場所はシカゴのキネティック・プレイランド。 この夜はPOCO、IRON BUTTERFLYといったグループとの共演コンサートだった。 事故はコンサート終了間際に起こった。 何人かの暴漢がホールの屋根に登り火をつけた。 そして照明器具などを次々と破壊し、思いがけぬ大火災が発生した。 KINGCRIMSONはMellotronを焼失したのみで助かったが、共演グループのひとつIRON BUTTERFLYはほとんどの器材を焼失してしまった。
この作品(In The Wake of Poseidon)はFrippを魅了したMellotronの響きが、最も究極的な手法で用いられていることも重要だ。 Mellotronはオーケストラのさまざまなパートから混声合唱に至るまで、いろいろな楽器の音色テープによって再生する鍵盤楽器である。 Mellotron奏者であるFrippの考えが1970年9月19日号のMELODY MAKER「Are The Machines Taking Over?」に発表されている。
「Mellotronを使うことで新しいサウンド、つまりは新しい音楽が生み出せる。 それは何も通常の感覚に乗っ取った調和のとれた音楽である必要はない。 しかし逆にいえば、どんな新しい音楽だってそれ自体が何かをつくり出すことはない。 すべてはプログラマーの腕次第だ。 Mellotronのブラスやフルートや、ストリングスの音は実に神がかり的だ。 Mellotronは今まであった楽器の音をそっくりそのまま奏でることはできない。 こいつにできることはこれを使う以外に得られそうにない音を引き出すことだ。 私はMellotronの出すストリングスの音が好きだ。 新しい音色だし、音楽の熱を冷ますような冷たさがある。 硬質でとても重い・・・本物のストリングスとは全く違う。」
Keith TippetとFrippの音楽的な意見がどの程度まで共通したものであるのか、Richard Williamsのレポートした5月2日付MELODY MAKER「Bob Fripp,Keith Tippet And Crimson's Resurrection」は大変興味深い話題を提供してくれる。 「CRIMSONと一緒にやって私の学んだもののひとつはレコーディング・スタジオの使い方だ。 それはもう独立した芸術的テクニックと言ってもいいんじゃないかな。 つまりロック・ミュージシャンはジャズ・マンに比べてプロ意識が大変強く物事により繊細だ。 ジャズ・マンはスタジオに入るとただちにマイクに向かって吹き込み、その後ミキシングして、数週間のうちに2時間ぐらい費やす程度だから。 でも、あまりに合理化された技術、たとえばMellotronやMOOGに頼るのは好きじゃない」 すかさずFrippが口を出した。 「でもそうした方が本物のミュージシャンを使うより、ずっとてっとり早く事が進む。 例えば、一本の腕を鍵盤の上に置いて適当なボタンを押すと、30人のフルート奏者の連続する半音が同時に出る」 「僕はスタジオにフルート奏者を呼んで彼らと数時間を過ごす方がずっと好きだ」とTippet。 「とにかく、Mellotronの音は実際には本物の楽器の厳密な再生音ではない。 私はその機械の生み出す音色が好きなんだ」と言うFrippに対し、Tippetは「MellotronやMOOGに類するもののためのオリジナルな音楽が書かれるのが一番よい」というWilliamsの意見に賛成している。
CRIMSONは多くの器材を持って行くのだが、それらの多くは米国では狂ってしまうのだ。 例をあげれば、電力の違いである。 それは厳しいハンディキャップの元でのバンド演奏の問題であり、Frippは「ある時はMellotronのパートをタンバリンでやるのを余儀なくされた」と言った。
「New KINGCRIMSONは基本的にはRobert Frippの創造物である。 Mellotronと組織的なうぬぼれが彼に勇気と肥大した評価と、巨大なエゴを与えてしまった。 「Larks' Tongues in Aspic」は偽善と自嘲の記念碑であり、Frippのせっかちな行きすぎた薄暗さをつくり出している」(7月18日 カイト・シェネクタディ、ビル・ブリナ)
■
資料提供 北村昌士氏
2003年6月14日
MUSIC LIFE(1974年3月号)
MOODY BLUESの来日に合わせて、メンバーのGraeme Edgeがインタビューに答えています。 以下抜粋。
「(Mellotronを使い始めたきっかけ)Mike(Pinder)は、以前Mellotronの製造に携わっていたんです。 そんな事からも、我々MOODY BLUESが最初にMellotronを使い始めたのは当然の結果だったのです。 Mellotronというのは、非常に繊細な楽器で、あまり多くの人が使用法を完全に理解していないようです。 その点、MikeはMellotronを十分に理解しているのです。 KINGCRIMSONを始めとして、2、3のグループがMellotronを使おうと試みたのですが、いずれも諦めてしまったようです。 つまり、私の言おうとしているのは、Mellotronがそれだけデリケートで複雑な機械あるという事なのです。 簡単に壊れてしまうし・・・。 そして、この点が新しくMellotronを使おうとしている人たちにとって、最大の困難だろうと思います。 操作方法を学ぶまでに1年以上もかかるし、ましてそれを応用するとなったら非常に難しい事なのですから。 Mikeは今、カセットをMellotronに組み込もうという努力を重ねているんです。 それはMellotron最大の問題点であるテープの短所を解決してくれるものなんです。 従来のシステムでは、幅1/2インチのテープをそのままMellotronの内部のリールに通すだけなので、運搬される際に、そのテープがリールからはずれたり、絡まってしまい、再びテープを通し直す事に時間的な浪費が絶えなかったのです。 カセット・テープならば、そうした点は解決できますからね。 ただし、カセット・テープの場合、幅が1/8インチしかない為に従来のテープのように多くのトラックがないので、色々な楽器の音を録音しておけないのです。 まだ改良の余地はずいぶん考えられると言えますね。 Mellotronの特性についてですが、木管楽器や弦楽器において最大の効果を発揮するようです。 金管楽器の場合、それほど効果的とは言えません。 つまりMellotronはスムーズな音の移り変わりに適している訳です。」
「(MOOGシンセサイザーについて)いつの日か、MOOGが本当の意味で役立つ時が来ると思います。 しかし、現状では、あまりにもエレクトロニクスの域を出ていないと言う感じがします。 何か、作られた音意外に何も感じられないから・・・。 もちろん、それは必ずしも他の楽器の音のコピーでなければいけないと言っている訳ではないのですが、機械的な響きが強すぎて、自然さが無ないように思えてしまうのです。 現在MOOGを使用しているグループについては、それぞれ成功していると思います。 MOOGを使う事によって独自の世界を切り開いているのは、とても良い事だと思いますよ。 我々が今考えている事のひとつに、MOOGをスタジオ内で使う試みがあるんです。 そしてそれを録音し、Mellotronに組み込むテープを作れば、Mellotronの可能性が拡大されるでしょう? いつもの事ですが、我々は常に忙しすぎて-あるいはなまけものすぎて-それを実行に移していないんですけれどね。」
「(Mellotronを使用してからの音楽的変化やその比重について)かなりの割合、と言えます。 Mellotronはある意味で非常に限界のある楽器ですから、作曲あるいはアレンジの際にとても大きく影響します。 早い曲よりもゆっくりとした、スケールの大きいイメージの曲に向いているんです。 ひとつひとつの音を大切にして感情を表現する手段として、Mellotronはもってこいの楽器でしょうね。」
(画像中/グラビア解説「大きな期待の中で始められた1月18日、武道館でのコンサートのオープニングナンバーは、アルバム「子どもたちの子どもたちの子どもたちへ」から「ハイアー・アンド・ハイアー」であった。Mike Pinderの弾く、うなるようなMellotronの中を、幻想的なコーラスが観客をワァッと包み込んでしまった。 前半機械の調子が悪く音のバランスが少々乱れたようだが、その後、大阪、京都、名古屋で行われたコンサートは噂にたがわぬ夢と、ロマンに満ちた素晴らしいものであった。メンバーの素顔は皆、知的な大人という印象である。)
(画像右/Mellotron MARK IIを携えたステージ上のMike Pinder)
■
資料提供 カワカタ氏
2003年6月4日
marquee 069(1996年11月発行)
犬の着ぐるみで弾き語りをするジョンと、AFTER DINNERのブレイン、宇都宮泰さんのレコーディングレポートが掲載されています。 以下抜粋。
宇都宮氏が講師を務める大阪ビジュアル・アート専門学校の立派なスタジオで録音開始。 まずはレスリー回転スピーカー使用によるMellotronの弾き語り。実際に間近で聞くと、こいつはテープのモーター音ノイズが異様に大きくて理不尽な楽器である。 「Mellotron使ってる曲なんかは、わりとMellotronのカッコよさっていうか、そういうのが全然ないMellotronの素顔っていうのかな。 Mellotronの地の音、Mellotron実際に演奏している人がどんなふうに音を弾きながら、キーの音はどんな音がするみたいなね、それとか音が切れるまでやったらどういう音がするみたいな。(宇都宮氏)」 「Mellotronはひくとテープが上がってきて変な感じ。虫がいるみたい。おチョナンさん(ジョン家の猫)がいたら絶対とびついてこわしてたと思うよ。(ジョン)」
(画像右/レコーディングの様子を伝える、ジョンのイラスト)
■
資料提供 カワカタ氏
2003年5月22日
LIVE ACT TULIP 2002-3 You are in the world
結成30周年記念ツアーとなったTULIPの最新ツアーパンフレットに、白いMellotronの姿を見つける事が出来ます。 アルバム「TAKE OFF-離陸-」の頃のレコーディング風景でしょうか。 1975年頃、東京溜池にあった旧東芝スタジオでの撮影と思われます。
(画像左/夏のレコーディングを思わせる軽装のメンバー)
(画像右/ギターを座奏する姫野さんの後ろにMellotron M400S)
■
資料提供 CB-HONDA氏
2003年5月12日
MUSIC LIFE(1974年3月号)
絶頂期を迎えるP.F.M.について簡潔にリポートされています。
「イタリア出身の5人組、P.F.M.の実力は「幻の映像」の発表により、世界的に認められる様になった。 マルチ・プレイヤーが集まった素晴らしいグループだけに、EL&Pが共演するのを嫌がったというエピソード迄持っている。 その音楽性は74年をリードしそうだ。」
(画像左/屋外ステージの全体をとらえたショット)
(画像右/白いMellotron M400SとMini MOOGを演奏するFlavio Premoli)
■
資料提供 カワカタ氏
2003年4月27日
MUSIC LIFE ポール・マッカートニー特集号(1976年2月発行)
ミュージック・ライフの臨時増刊号。 WINGSのステージ写真には、Linda McCartneyのキ−ボ−ドブ−スが紹介されており、HAMMOND B-3、Mellotron MARK V、HOHNER Clavinet、Fender Rhodes、Solina、Mini MOOGを並べた豪華なセッティングになっています。 Mellotron MARK Vの鍵盤には、演奏の順序を示すものか、テープによるマーキングがされています。
(画像左/Mellotron MARK Vを含む、Lindaのキーボードブース)
(画像中/リハーサル中、HOHNER Clavinetを載せたMellotronの鍵盤に手を置くLinda)
(画像右/赤いテープでマーキングされた、Mellotron MARK Vの鍵盤)
2003年2月28日
ストレンジ・デイズ No.5(1999年10月発行)
キーボード・サウンド特集で松井巧さんが、電化楽器がポピュラー音楽にもたらした物は大きいとして、様々な事例で鍵盤楽器を解説しています。 生楽器の代用品としてメロトロンを挙げて、その特徴と代表曲を紹介しており、60年代後半から70年代前半の隆盛も、奏法や音色のバリエーションに限界があったとして、衰退の要因を指摘しています。
benzoの高野勲さんもMellotronについて、以下の様にコメントしています。 「Mellotronとかの音っていうのは、僕も嫌いじゃないんです。 だから実際最近いっぱい出ているその手の音がサンプリングしてあるシンセを楽器屋に行って弾いて音を聴くんですけど、ピンと来ない。やっぱりどこかエフェクティヴな感じがするし、使い勝手の問題もあるんですけど、ルックスもあんまりというか・・・(中略)Mellotronが好きなのは、Mellotronっていうのは、まず7秒しか音出ないっていう制約がある。もちろんそのクリムゾンの一枚目とかで人の声とか使ってるじゃないですか。 あれを聴いてて、その憧れ半分の、あと7秒しか音出ないってのと、弾いてるときに振動があるんですよ。 で、離すとカシャっていうじゃないですか。 そこがすごいヒューマンな感じっていうか人間的な感じがしますよね。 やっぱり本物がいいなって最初に知ることになった一台ですよね。」
Mellotronサウンド満載の作品「Us and Us Only」をリリースしたばかりのTHE CHARLATANSのインタビューでTim Burges(以下TB)と、新加入のキーボーディストTony Rogers(以下TR)が、熱くMellotronを語っています。
TB「今回のアルバムの中で、Mellotronのサウンドがぴったりな曲がいくつかあって、ピアノやオルガンではなく「絶対にMellotronだ」と曲が主張していた。」 TR「Mellotronはオーケストラのような味わいが出てくるんだ。ストリングスはあえて使いたくなかった。というのは、イギリスのバンドは最近、みんなストリングスを多用しているからね。聞き飽きてしまったよ。それにMellotronはエッジのある楽器だとも思う。アコースティック・ギターみたいなんだ。Mellotronは今後リヴァイヴァルになると思うよ。」 TR「(サイケデリックの)意識はしていなかった。僕がMellotronのサウンドに惚れていた、という理由だけだったんだ。とにかくMellotronの美しい音色が僕達の曲にぴったりのような気がしたんだ。今までのものとはまったく違う雰囲気を曲にもたらしてくれた。シンセサイザーを弾いている時とは、全然違う感触だった。テンションの違い、というわけではなくて、ただMellotronの美しいサウンドが曲を癒してくれているような感じがしたんだ。」 TR「(レコーディングについて)実は、きれいに録るのにすごく時間をかけたんだ。確かにチューニングは狂いっぱなしだったよ。オリジナルの古いものだったので、別のところで電源を入れると突然Mellotronの電源が切れたり、トーンが落ちたりするんだ。とにかく何度も録り直したりした。チューニングにも気をつけながらね。比較的近年に作られたMellotronはチューニングが狂わないように、何か機能がついているみたいなんだけど、僕の持っているMellotronは63年のオリジナルもので、すごく年期の入ったものなんだ。」
2003年2月15日
MARQUEE 029 私の愛聴盤(1988年8月発行)
プログレコミュニティでお馴染みの様々な執筆陣が、愛聴盤との出合いを書き綴った、MARQUEE別冊。 元シェヘラザードのバイオリニスト兼キ−ボ−ディストだった、田辺弘幸氏が「メロトロンとプログレッシヴ・ロック」と題して記事を寄せています。 「歴史と変遷」「その機能と魅力」「イギリスからヨーロッパ、そして日本」と三項目に渡って、詳細な解説、分析をしています。 楽器の歴史や構造、そして世界各国にわたる音源紹介を、膨大な文献資料とミュージシャンの立場から非常に詳しく切り込んであり、その熱意は他に類を見ません。 Mellotron研究書として、必読の一冊です。
2003年2月15日
FOOL'S MATE(1985年9月号)
YBO2とソドムを中心とした、TRANCEレーベルの立ち上げを告知する記事が掲載されています。 過日のYBO2ライヴを評して「ノイバウテン、TG、キュア、はたまたクリムゾンだとの支離滅裂な形容が飛び交っているが、ともかくカテゴライズ不能な音楽集団であることは確か。」としている。
(画像右/ベースを置き、Mellotron M400Sを演奏する、YBO2の北村昌士)
■
資料提供 カワカタ氏
2003年2月8日
音楽専科(1974年8月号)
最近、Jan Akkerman抜きで新作を発表し来日も決定しているFOCUS。 本書では、1974年初来日時の記者会見とステージの様子を伝えています。 客席正面はHAMMONDオルガンとMiniMOOGでしょうか? その隣にMellotron、奥側にミキサーを載せたFender Rohdesがあります。
(画像右/熱唱するThijs van Leerの右手に白いMellotron M400S)
■
資料提供 カワカタ氏
2003年1月23日
キーボードマガジン(2000年8月号)
NEIL&IRAIZAのキーボーディスト堀江博久さんが、お友達の家へ遊びに行く企画「one thousand 20th keyboards」の17回目。 訪問先はグラフィックデザイナーで、VAGABOND c.p.a.という音楽ユニットでも活動されている岡田崇さん宅です。 オーストラリアで購入したという素敵なOPTIGANと、多数の音源ディスクを所有されており、他にも程度の良いEMS VCS3もお持ちだそうです。 OPTIGANで有名な、OPTIGANALLY YOURSのリミックスアルバム「Optiganally Yours/De Composed」に、自前のOPTIGANで参加されています。
(画像右/OPTIGAN本体、音源ディスク等)
2003年1月21日
oasis写真集 WAS THERE THEN(1998年2月発行)
oasisのレコーディング、ツアー、オフステージの模様を収録した写真集。 レコーディングに使用したアビイ・ロード第2スタジオでは、メンバーが敬意を表してBEATLESのレコードをかけて楽しんだそうです。 ボーカルをレコーディング中のスタジオには黒いMellotronが備えられていましした。
2003年1月13日
200CD プログレッシヴ・ロック(2001年12月発行)
あらゆる音楽様式を包括し、現在も生き長らえるプログレッシヴ・ロックというジャンルを200枚のCDと様々な切り口からとらえたロック辞典。 第3章プログレ解剖学「音楽・楽器・イメージ」として、Mellotronをホッピー神山さんが解説しています。 本体の構造や特徴を述べると同時に、その発音時間の制約をネガティブな要素でなくコード進行を豊かにするため有益であった事、キーボーディスト以外に門戸を広げる鍵盤楽器となったことについて言及しています。 文末は「あの白い箱の中に魔法使いが住んでいることは信じてやまない。」と結んでいる。
2003年1月13日
キーボードマガジン(1986年3月号)
ホッピー神山さんが、リリース間近だったPINKの2ndアルバム「光の子」についてコメントされています。
「(機材について)ステージでもそうなんだけど、基本的にはプロフィット5、イミュレーターII、DX7の3台で、レコーディングではNOVATRONも使っています。あとはグランドピアノ。1曲生ピアノをフィーチャーした曲があったんで。」 「生楽器をうまく使ってふくらみや匂いを出そうということは考えました。 ギターも12弦がいっぱい入ってるし。 イミュレーターのストリングスの音よりは、NOVATRONでやった方が匂いが出て、よりサウンドがしまるんです。 それに、ぼくはアナログ楽器が好きだから、どうしても使いたくてね。」
2003年1月13日
ロック&レコーディング(1978年2月発行)
サウンド・クリエイターのためのオーディオ百科と題するこの本には仰天絶句!!のMellotron解説が掲載されています。
「メロトロンで漫才をしてみよう! キング・クリムゾンやムーディー・ブルースが使って有名になったのがメロトロン。 テープに楽器の音を録音してキーに音程のつじつまを合わせたもので、ヴァイオリン、セロ、フルート、合唱などがある。 オプションとしては、マンドリン、ホンキートンクなどがある。 電子で作った音ではないので、非常にいいフィーリングが出せるのが特徴だ。 また、雷の音、風、波といった効果音もOK。最大の特色は、1人の人の声で会話が作れる事だ。 Cに「こんにちは」C#に「さようなら」という具合に録音すれば、会話が成立する。 1人で漫才や芝居をする人には最適といえるだろう。 音楽に使う場合よりも、こういう使い方をした方がおもしろいかもね。 最近のストリングス・アンサンブル・キーボードは性能が向上してるから、本来の使い方では、ちょっと押され気味・・・。 この偉大なアイディア・キーボードも、いまや漫才用か?」
■
資料提供 カワカタ氏
2003年1月4日
Beatles gear(2002年9月発行)
ビートルズの誕生から崩壊まで使用楽器を通じて丹念に綴った豪華本。 John LennnonのMellotron MARK II購入記から「Strawberry Fields Forever」「The Continuing Story Of Bungalow Bill」他のレコーディングでの使用状況も非常に詳細に書かれており、Mellotron研究書として重要な内容と言えます。 以下一部抜粋。
「(1965年)JohnがMellotronを手に入れた際の事情を次のように伝えている。 "彼等が現在行っているアメリカ・ツアーに出発する前の某日、ビートルズはロンドンのポートランド・プレイスにあるIBCスタジオで秘密裏にレコーディングを行ったが、John Lennnonはその休憩時間中にこの楽器を試すよう説得され、わずか5分後には、これは1台持っていなきゃと言い出した。 そして楽器は8月16日に配達された。"(中略)もしかすると、新しい楽器であるMellotronの最初のデモが行われるIBCへ行ったこと以外に、"秘密"などなかったのではないだろうか?」
レコーディングでのMellotron使用は翌年のアルバム「Revolver」まで待つ事になります。 これは読む価値ありです。
(画像右/John Lennon所有楽器としてオークションで落札されたMellotron MARK II」
2002年12月15日
MacUser/JAPAN(1995年11月号)
デジタル時代の著作権と題して、難波弘之さんの文章と米田裕さんのマンガでMellotronを紹介しています。 Chamberlinの発想からMellotronの開発、そしてフェアライトCMIやイミュレイターまで話題は多岐に渡っています。 言い方は悪いが、音をパクるというChamberlinの考え方はサンプリングの原点であるとか、Mellotronが元々Chamberlinの盗作だった事に対し、音をパクるというアイデアを思いついた発明者が、その後アイデアごとMellotronにパクられるという事実を指摘したりと、面白く解説されています。 米田さんのメロトロンマンガにも注目。
■
資料提供 Felice氏
2002年12月14日
キーボードマガジン(1990年9月号)
スーパーキーボーディスト研究では、Patrick Morazを特集しています。 彼の活動の全期を克明に解説していますが、シンセサイザーやピアノについての記述が多く、Mellotronの話題はほとんどありません。
(画像左/サークル状のキーボードブースで御満悦のPatrickの右手にはMARK V、正面左にはM400S)
MY KEYBOARD ROOMでは、MADONNA「TRUE BLUE」のプロデューサー、Patrick Leonardのスタジオを訪問しています。
スタジオの機材について「(前略)古いアナログキーボードを使うのが好きなんで、MIDI-MOOG、SUPER JUPITER、オーバーハイムXpander、それにアナログじゃないけどヤマハTX816とかDX7、60年代のMellotronも持っている。 CP70もけっこう使うし、ハモンドB-3のサウンドもいまだに好きなんだ。」
(画像中/特集扉のPatrick Leonard)
(画像右/スタジオ写真にかろうじて写っている白いMellotron M400S)
TOY MATINEEのレコーディング機材について「うん、Mellotronを使った。 MOODYBLUESやKINGCRIMSONがよく使っていた古いキーボードだ。 僕はあの音が大好きだ。 とてもユニークな楽器なんだ。 Mellotronを主体にして、アコースティック・ピアノ、B-3、CP70を使った。 アルバム全体でシンセのパートはせいぜい6つくらいかな。シンセは、彩り程度にしか使わなかった。 プログラミングは全部自分でしたよ。 出来合いのプログラムは、嫌いだから使わないんだ。」
2002年12月2日
KEITH EMERSON INTERVIEWS(1992年3月発行)
キーボードマガジンのKeith Emersonに対するインタビューを一冊にまとめた資料本。 貴重な写真と供にMellotronに関するKeithの発言が掲載されています。 ステージで再現の難しい「奈落のボレロ」は演奏したことがあるかとの質問に対してKeithは以下の様に答えています。
「もちろん。 でも、当時スタジオでは多重録音が流行っててね、それをどうやってライブで再現したらいいのかわからなかった。 やっとのことで考え出したのが、テープに合わせてプレイするという方法だった。 Carlにイヤフォンを着けさせて、クリック音とバッキング・テープにあわせてドラムを叩かせ、GregにはMellotronでバッキング・コードを弾いてもらったってわけさ。 僕があらかじめMellotonにコードを録音しておいて、それを全部順番に並べておいたんだよ。 だからGregが1つのキーをちょっと変えると、全部のキーを変えなきゃならなかった。 確か「奈落のボレロ」をライブで4回くらいプレイした後にトラブルが起こったんだよ。 ルヴォックスのテープ・レコーダーの調子がおかしくなって、Carlのイヤフォンへ行くはずのバッキング・トラックの音が行かなくなっちゃったのさ。 仕方なくCarlは、イヤフォンなしでプレイし続けた。 ところが、曲のクライマックスにさしかかった頃に突然バッキング・テープの音がなくなって、3人の生演奏だけになっちゃったんだ。 あれ以来、ライブであの曲をやるのはやめることにしたのさ。 リスクがあまりにも大きすぎたし、Carlもテープに合わせて叩くのが気に入らなかったみたいだしね。 あれは確か1972年か1973年に、ドイツで起こったことだと思う。」
(画像中/問題のステージ全景)
(画像右/何となく頼りなく見えるGregのMellotron演奏)
■
資料提供 イワノフ氏
2002年11月18日
キーボードマガジン(1998年9月号)
恒例のMy keyboard Roomでは厚見玲衣さんのスタジオが紹介されています。 以下抜粋。
(アメリカ西海岸で精力的に仕事をこなしていた頃)予期せぬことにMellotronでの演奏オファーがやたらと増えMellotron Playerとしての知名度も高まってしまった。 「Mellotron playerって呼ばれるのは抵抗があった。 まともに鍵盤弾けないヤツみたいでしょ? 僕はビンテージキーボーディストって呼ばれる方が好きだったんですけど(笑)。 面白いのはロンドンのプロデューサーは必ず、何でそんな古いモノを使うんだ、とにかく新製品を使えって言う。 アメリカはその逆で、とにかくMellotron持ってすぐ来い(笑)。 Mellotronはもともとイギリスの楽器だし、アメリカのプロデューサーにはオリジナルへの強いこだわりがあって、その上で新しい方向性を求めるんですね。 キーボーディストにも楽器にこだわる変わったヤツがいた。 Patrick WarrenはCHAMBERLINしか弾かないし、Damon Foxだってヘンでしょ。 演奏以外にビンテージ・キーボードの買い付けまでやってるんだから。 Damonは、ロスのクラブに友達のギグを見に行ったら、やたらMellotronサウンドが聴こえるバンドで演奏していた。 実際は運んで壊れるのが嫌だからCHAMBERLINで演奏してましたけどね。 演奏後に声をかけようとしたら、向こうから「お前、CASINODRIVEだろ」って話しかけてきた。 「俺はこれだけMellotronを持ってるんだけど、お前は何台持ってる? 状態はどうだ?」って聞いてくる(笑)。 ヘンですよね。ああいう連中にはイギリスではお目にかかったことがなかった。 まぁ、単なるコレクターみたいな連中も多くて、50Hz仕様のMellotronを60Hzのまま使って、キーが違うのに気付かないような輩もいたけど(笑)」
この美しいMellotron MK IIは、過去50台しか製造されていない幻の名機。パーフェクトな状態で演奏可能なモノは、非常に限られている。 「70年代後半に白いMellotron(400S)を手に入れ、VOWWOWに入る直前にNOVATRONを買ったんです。 STREETLY ELECTRONICSから直接輸入したんですが、最初は黒くペイントし直してプレートを張り替えただけと思ったんですけど、確かに安定していた。 モーターの制御系基盤が改良されていたんですね。 テープ・ライブラリーも追加購入して試行錯誤してたんですが、BEATLESとかKINGCRIMSONの初期のサウンドがどうしても出ないし、情報もなかったのでずっと不思議に思っていたら、イギリス時代にMartin Smithを紹介されて、彼に「ああ、あれは400じゃ出ないんだ」って言われた。 「MK IIじゃなきゃダメだ」ってね。 それで状態の良いものがあったら声をかけてくれるよう頼んだんだけれど、なかなか見つからない。 時々様子を聞いても、Steve Hackettやジャン・ミッシェル・ジャールのMellotronのレストアで忙しいとか、そんな話ばかり。 で、僕もロスに移って会う機会がないまま数年経ったころ、突然Martinから「アツミ、良い状態のMKIIを見つけたからすぐ来い」って連絡が入った。 すぐって言われても、ロンドンから車で数時間の田舎で、おまけにロスに移ってたから簡単にはいかない(笑)。 やっとスケジュールを調整して訪ねてみたら「すまん、分解してチェック中だから音が出せない」って言われて(笑)、結局バラバラになったMK IIを見て帰ってきた。 それでJimmy PageのMK Vの後だとか、CRIMSONのRobert FrippのMK IIを仕上げてからだとか、半年待て、いや1年だ、とか言われて、結局手元に届くまで2年近くかかった。 届いたあとも、初期設定の注意事項がまた大変で・・・でも、音が出て、確かにあのサウンドはMK IIにしか出せないことを実感しました。 簡単に移動できる楽器じゃないから、家で弾くだけ。 電源スイッチも小さな鍵だから亡くしたら大変だし、音が出るまで数分は待たされる。 でも、内蔵スピーカーからサウンドが聞こえると、部屋中が60年代に戻ったような気分になるのが好きなんです。 MK IIと400Sのどっちが良いというわけではないんですよ。 CHAMBERLINは、Mellotronのもとになった楽器ですが、M1は後期の可般型で、Martinの話では、3バイオリンのテープはMK IIと同じモノとのことですが、サウンドは全然違うんですよ。」
(画像左から2番目/MK IIやモジュラーMOOG、CHAMBERLIN M1が並んでいる厚見氏の自宅一室)
(画像右から2番目/レコーディングスタジオにセットされた厚見氏の黒いNOVATRONとMinimoog)
同誌には、Mellotron ArchivesのDavid Keanが組織しているAudities Foundationが所有する希少楽器を備えたスタジオ「Bomb Factory」が紹介されています。 画像右はスタジオの一部。 左から、故Harry Cahmberlinが個人所有していたCHAMBERLIN Riviera #0001、Mellotron MARK Vの上にBIROTRON B90、BALDWINエレクトリック・ハープシコード、CHAMBERLIN Rhythmate、SIMONEセレステ、Mellotron MK II、中央がクリアーモデルも含む4台のMellotron M400。
2002年11月6日
サウンド&レコーディング・マガジン(1993年4月号)
特集「ビンテージ・サウンドに学ぶ」ではLenny Klavitzに代表されるようなレイドバック・サウンドがPOPS、ROCKの大きな流れの1つになっているとし、60年代〜70年代のレコーディング技術や機材を紹介している。 以下、ホッピー神山さんのMellotron紹介。
「プログレッシブ・ロックの代名詞として知られているのがMellotronだ。知っての通り、鍵盤の数だけテープと再生ヘッドがあって、鍵盤を押すとモーターが回って約7秒間テープが再生されるという仕組みになっており、アナログのサンプラーといった感じである。 テープはストリングス、フルート、男性・女性・混成合唱などが有名でブラスなどのオプションもあった。 中域にテープ・コンプがかかった歪んだ音色が特徴。 テープがヘッドに当たるときのカチッというクリック音も有名だ。ストリングスはMOODYBLUES(Mellotronをいち早く導入したことで有名)、KINGCRIMSON、YESなどのなどの作品で頻繁に聴くことができる。 フルート音はBEATLESの「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」で使われているので、だれもが耳にしたことがあるだろう。 デジタル・シンセなどにもMellotronというプリセットがあるが大抵良くない。 シミュレートするなら、リリースのないストリングス音に、ディストーションを薄くかけるか、ギター・アンプから出すと中域だけのサウンドになって近くなる。 また、7秒というテープの長さからくる演奏上のフレーズの動きにも、Mellotron独特の雰囲気があるわけで、同じコードを押さえっぱなしということはMellotronではあり得ない。」
2002年10月23日
BOB GRUEN'S WORKS LED ZEPPELIN(1989年7月発行)
Bob Dylanをはじめ数々のミュージシャンを撮り続けてきた写真家Bob Gruenの写真集。 ステージのキーボードセッティングが良くわかる写真が多数有りました。
(画像左から2番目/エフェクターを載せたM400S)
(画像右から2番目/John Paul Jonesの操るM400SとHOHNER Clavinet)
(画像右/Robert Plantの背後に黒く巨大なMARK V)
2002年10月17日
キーボードマガジン(1998年5月号)
「MY KEYBOARD ROOM」ではBIGELFのDamon Foxを特集しています。 以下Damonのコメント
「バンドの売りはMellotronとHAMMOND。でも僕個人はMellotronがいちばん好きだね。」 「70年代のポップ・ロック・ミュージックを彩っていたのがMellotron。 KINGCRIMSONやGENESISのストリングス・サウンドを僕も夢中になった。 この楽器はオーケストラを雇う金を節約するために開発されたっていう話だけど、生音よりずっといいよ。」 「(Mellotronについて)そうだね、テープは8秒だけだから、うっかりキーを押しっぱなしにしているとジーっていう音になっちゃうし、タッチも他のキーボードとは全く違う。 でも慣れてしまえばどうってことないよ。 それにビンテージ車と一緒で、使い込めば使い込むほど体になじんでくる。59年のキャデラックや58年のコルベットがいいって言われてるのと同じだよ。むしろ長い間放っておくとサウンドが劣化するね。」 「(Chamberinについて)これはMellotronのもととなった楽器で、ハリー・チェンバリンという人が50年代に作ったものなんだ。 そのコンセプトを進化させたのがMellotronというわけ。 Chamberinは1.5インチの小さなスプールにテープが巻き付くようになっているんだけど、Mellotronのテープはスプリングで引っ張られているんだ。 あえて言うならば、前者の方がサウンドが幾分滑らかで、後者はサイケデリックなサウンドかな。 今はMellotronの方がサウンド的にも気に入っている。持ち運びも便利だし、ストリングス・サウンドを用いることによって。 クラシック風のアレンジができるからね。」 「確かにテクノロジーは素晴らしい。 でもそれが音楽から人間味を奪っているのも事実だ。 例えば僕らレコーディングもライブで、つまりHAMMOND、ギター、ベース、ドラムスをほぼワン・テイクで決めてしまう。 それからMellotronやMOOGをかぶせる。 作り方は極めて単純さ。 コンピューターは一切使わない。 そういうものを使って小さなミスまで修正して完璧なものを作ることもできるけど、僕らはあえてそれをしない。 ミスがあるのが人間なんだ。 それを恐れていたら音楽のエネルギーが失われ無味乾燥なものになってしまう。 僕らはダイナミックでヒューマンな音楽をクリエイトしたいんだ。 70年代の偉大なミュージシャンがそうであったようにね。」
(画像中/彼のスタジオ風景)
(画像右/Mellotron SFX Console、M400S、Chamberin M-2、他)
2002年10月14日
UKプログレッシヴ・ロックの70年代(1996年6月発行)
Steve HackettがインタビューでMellotronについて発言しています。
「(GENESISに参加した頃)独自のライトショーやMellotronを使って、思い通りの見栄え、思い通りのサウンドを出したかった。 Mellotronを使ってオーケストラと同じくらい大きな音を出したかった。初期のサウンドは真の意味でとてもロマンチックなところがあったからね。」 「(Nursery Crymeの中で)最後の「サルマシスの泉」が好きだね。 これは今リメイクしている。 キーボード・パートはオーケストラがやることになるだろう。 オルガン・パートはフルートが、Mellotronによるストリング・パートは本物のストリングスが、ドラム・パートの一部はティンパニがやる。 バンドをオーケストラのようにしたかったから、キーボードを排除して本物のオーケストラでやればいいんだ。その方が壮大な音になる。でもMellotron MARK IIも使ったんだよ。 大昔のMellotronが息を引き取る前にそれをデジタルでサンプリングしたんだ。 また息を吹き返すかどうかはわからないけど、おそらくあれが偉大且つ高貴だけれどもまったくもって不安定なMellotronという獣が出した最後の音だったんだろう。 でもあれは然るべき場所でとてもビッグでパワフルな音を出す楽器だった。 大きなスタジアムで使うとその威力を発揮した。 大きな空間を埋め尽くすには最適だったね。 思いっきりリヴァーヴをかけると、まるで宇宙船が離陸するようだった。床を揺るがすような音だったよ。 でもそれをスタジオで再現するのは難しかった。」
それと対照的なKeith Emersonのコメント。 「(Mellotronに興味が)なかったね。 Mellotronが好きではなかったのは、まるでステージでテープ・レコーダーを流しているようだったからだ。 すべて録音されたもので、見かけも悲惨だった。 ずんぐりしていて、醜かった。 一方MOOGはとても印象的だった。 シアトリカルな観点からすると、MOOGにはパッチ・コードがあって、光が点滅していた。 MOOGシンセサイザーを見た人はみんなすごい!と思った。 これは一体何なんだ? と思ったけど、Mellotronを見ても、オルガンかと思うに過ぎなかった。 一度だけMellotronを使った事があったけど、あれはELPで「奈落のボレロ」をステージでライヴ演奏した時だった。 大失敗だったよ。 テープは壊れたし・・・こんな曲はもうニ度とステージではやらないとGregは言った。 そしてやらなかった。」
気を取り直して、Ian McDonaldのコメント。 「Mellotronはいろいろな音作りが出来たから「クリムゾンキングの宮殿」や「エピタフ」などは、それによってサウンドが広がったしね。」 「(Mellotronの導入時期について)いや、MOODYBLUESの方が先だったと思う。 まあ、ほとんど、同時期と言えるけどね。」 「(エピタフ)エンディングのMellotronの部分もうまく出来ているし、フェード・アウトが長いのも気に入っているんだ。」 「(ムーンチャイルド)Mellotronを駆使した本当に雰囲気のある曲で、メンバー全員で作曲したんだ。」 「(クリムゾンキングの宮殿)自分で書いた曲だから、こう言うのもなんだけど、とても素晴らしい曲だと思うよ。 本当に好きな曲だし、とても気に入っている。 フルートやMellotronも入っているし、もちろんMichael Gilesのドラムも素晴らしい、それにこの曲でもエンディングがフリークアウトしている。 2度目のエンディングの部分は、もっとMellotronの音が入っていて、それでパッと消える。 つまりハプニングがおこった後で、いきなり終わるんだ。」
2002年10月13日
marquee 039(1991年10月号)
特集 「シンフォニック」でレビュー文中頻繁に登場するキーワードとして「キーボード」が挙げられており、Hammond organ、Mellotron、Moog、Solina、Piano、Pipe organが写真と共に紹介されています。 「シンフォニック・ロックの代名詞として誰でも知ってるMellotronは、ネバリのある独特の音色が特徴。でも、その楽器の特殊性からして、どのアルバムでも聴けるという訳じゃない。70年代の有名どころから探すのがベスト。」
2002年10月13日
EURO-ROCK PRESS Vol.11(2001年11月発行)
厚見玲衣さんが、John Wettonのツアーで来日したIan McDonaldへインタビューした、その後編。
厚見「(McDonald&Giles)あのアルバムは独特な開放感があって本当に名盤だと思います。 でも名曲Bird Manでは何故Mellotronでなく、本物のストリングスを使ったのですか?」 Ian「MellotronはKCの音を連想させるから、Gilesと僕は何か別の事をやりたかったんだ。 それとBird Manで僕が望んでいたオーケストレーションはMellotronでは実現できないと思ったんでね。 けど何はともわれ、Mellotron自体が好きじゃなくて、KC以降は二度と見たくなかったんだ(笑)。 とにかく弾きたくなかったんだよ(笑)。 KCを脱退して、あの楽器はFrippの所有物になってしまったしね。 そのまま自分で持っておくべきだったよ。」 厚見「以前に本誌のインタビューで、Mellotronの音をなるべくサスティン出来るように、自分なりのテクニックを編み出した(注1)と言われてましたが、この他にも何か自分で開発した奏法は?」 Ian「うーん、独自の奏法はあれだけだったと思うな。 色々制限の多い楽器だったけど、可能な限り最大限に活用しようとしたよ。 グループでインプロヴィゼーションをやった際、事前にレコーディングしたリズム・トラックを左手側で用いたこともあったね。 The Continuing Story of Bungalow Billの冒頭では、スパニッシュ・ギターを用いてるけど(注2)これは当時よく使っていたんだ。 これらの事は遊びでやっていた。要はインプロヴィゼーションにちょっとユーモアを取り入れたかったのさ。 それに7thコードとか、ピアノのコードも左手側で使ったりしていたね。」 厚見「例えばムーディー・ブルースとか、当時は色々な人がMellotronを弾いているんですが、やはりあなたが弾いたものは全然違う感じがするんですよ。 それでMellotronの事ばかり伺いました。 あなたは、言わばMellotronのマエストロだと思いますよ。」 Ian「Mellotronのマエストロか(笑)。 何と答えていいか分からないけど、とにかくどうもありがとう。」
注1「Mellotronは1つの音が7秒しか続かないので、音をなるべくサステイン出来るよう、コードを弾く時に指を順番に上げていってテープが巻き戻されてまた音が出るようにしたんだ。」(EURO-ROCK PRESS Vol.2より)
注2、THE BEATLESの「White Album」に収録されているThe Continuing Story of Bungalow Billのイントロ部分のスパニッシュ・ギターが、実はMARK IIに元々ファクトリー音源として入っているチャンネル2のCセクションの一番低い音G音を押せば出てくる事は、BEATLESマニアの間ではかなり有名な話である。MARK IIの左側鍵盤にはそれ以外にも様々なフレーズ・サンプリングが入っているが、McDonald本人が言っているようにフィルモア・ウェストでのライヴ演奏Implov-Travel Bleary Capricornの中でいくつか聴くことができる。
2002年10月12日
The Guitar Legend JIMMY PAGE(1998年2月発行)
シンコー・ミュージック・ムックの巻末に驚異のZEPPELIN完コピバンド「CINNAMON」の楽器紹介が載っています。 以下JOHN-Gさんのコメント抜粋。
「私はMellotronとNOVATRONを各1台持っていますが、残念なことにMellotronの方はセンターAのテープが切れてしまったため、今はNOVATRONのメンテ部品用となっています。 Mellotronは何台あっても困りませんので、もてあましている方はぜひ御一報ください。 動かないものでもけっこうです。」
(画像右/JOHN-Gさん所有のNOVATRON)
2002年10月1日
SOUND DESIGNER(2002年10月号)
Instruments New Gallaryの第7回は「Mellotron M400S」をとり上げています。 妙にハイテンションな巻頭言は以下の様。
「おっと〜!! 今回は珍しくも懐かしい往年の名器Mellotron M400Sの登場だ。 メロディの「メロ」とエレクトロニクスの「トロン」を合わせて「メロトロン」というキュートなネーミングが付けられた、プレイバックサンプラーの元祖とも言えるこのマシンは、チープでいて非常に存在感のある名演を、音楽の歴史に刻み込んできている。 というわけで、アナログキーボード界のロボコンとも言える構造や、オモシロ話をまとめて紹介して行こう。」
本文はBEATLESの「ストローベリー・・」のフルートや、KINGCRIMSON、Ian McDonaldのMellotronは反戦色を全面に出していたヒッピームーブメントと対照的な宇宙的アプローチであった事等に触れ、イギリスのオーケストラユニオンの圧力によって生産を中止したと結んでいる。
2002年9月30日
シンセサイザーテクニック(1986年4月発行)
専門教育出版発行のシンセサイザー教則本。 シンセサイザーの始まりとして、パイプオルガン、テルハーモニウム、テルミン、オンド・マルトノ等に並び、紹介されています。
「今日ではデジタル録音の技術で目的を果たせるが、1960年頃にはテープを用いて目的を達した。 キーの一つひとつに録音済みテープと再生ヘッドを持っており、キーを押すとストリングスやコーラスの音が出てくるようになっていた。」
2002年9月29日
キーボードマガジン(2002年7月号)
globe live tour 2002の紹介で小室哲哉さんのステージセッティングが紹介されています。< 前回のステージと比較して手弾き用の楽器を増やしているとの事で、上にNovation Supernova IIを乗せたMellotron MARK VIがセットされています。 ライブでは「Sa Yo Na Ra」等で演奏されたようです。
(画像左/小室さんの大掛かりなセッティング)
(画像中/Mellotron MARK VIの拡大図)
特集「キーボード用語辞典2002」では、しっかりとMellotronが紹介されています。
(画像右/辞典で紹介されるMellotron M400S)
椎名林檎さんのバンド「虐待グリコゲン」のベーシスト、アレンジャー/プロデューサーの亀田誠治さんのコメント。 アルバム「唄ひ手冥利」収録の「灰色の瞳」について・・・ 「あの曲の後半に登場するキーボードっぽいオブリは、Vintage KeysのMellotronフルートです。 僕はアルバムのプロデュースをするとき、このサウンドを大体10曲中5曲は入れてて(笑)、フィルターをかけたり音像をエディットしたりします。」
2002年9月21日
広告の中のMellotron[2]
1975年、Bad Companyジャパンツアーのパンフレット。 BGWのパワーアンプと共にM400Sが掲載されています。 宣伝文句は以下の様、「Mellotronは録音テープを利用して生のオーケストラサウンドを創造する楽器です。何十人ものオーケストラサウンドをあなたの指で出してみませんか。」
2002年9月9日
ロック・キーボード そのサウンドメイクの秘密(1985年11月発行)
Bob Douerschuk著の日本語訳本。 Jon Lord、Keith Emerson、Rick Wakeman、Steve Winwood、Billy Joel等の機材紹介とインタビューを中心に本書は構成されています。 Geoffrey DownesのところではしっかりとNOVATRONが話題にあがっています。 以下抜粋。
NOVATRONはまだ使っていますね? 「うん、PPG、CMI、Mini Moogを支える台として置いてある(笑)。 実はDaylightのイントロのパイプオルガン・サウンドで使っている。 ダブル・トラックでレコーディングしたおかげで、すばらしい、自然なサウンドが得られたんだ。 たしかに、扱いにくいと思うことは時々あるよ。 雑音が出ることもあるけど、まだ、ちゃんと動いている。 いろいろと気をつかってやれば、ちゃんと働いてくれるんだ。 このサウンドも大好きでね。 他のキーボードでは、まったく同じ音が出せない。 テープだから、ほんとうに自然な音がする。 Farelightでも、そこまではマネできないね。 おまけに、他のキーボードが全部イカれてしまったのに、NOVATRONだけ、ちゃんと動いている、ということもあった。」 ライヴではどんなサウンドのテープをセットしているのですか? 「いまは、ストリングス、合唱、それにパイプオルガン。スタジオでは、他のテープも使ったな。 Leslieを通したHammondのテープも使ったよ。」 Hammondを2台も使っているというのに、なぜ、またNOVATRONにHammondのテープを? 「いま、ライヴでは使っていない。かつて、Hammondが故障した時、このHammondサウンドのNOVATRONテープを作ったんだ。 それをそのまま、Farelightにサンプルした。 そうやって、Farelightに入れたほうが、いい音がする。思いがけない、もうけものだった。」(1981年3月、1981年11月 インタビュアー:ドミニク・ミラノ)
巻末には仰天!!のキーボードカタログが掲載されている。以下抜粋。
「Mellotron:原理は再生用のテープレコーダーを鍵盤の数だけくっつけたもの。 ストッパーで固定された軸に鍵盤数(36個)と同じ数だけ磁気テープが巻き付けてあり、その先にオモリがつけてある。 鍵盤1つ1つの先には再生ヘッドが付いていて、Key onするとストッパーがはずれテープが下に向かって動きだし再生される、というしくみ。 Key offするとモーターがテープを巻き戻し再びストッパーがかかった状態になる。 セレクター・スイッチにより3種類のテープを選べる。 もちろんテープそのものも交換でき、代表的なサンプルはヴァイオリン等の弦楽器、トロンボーン等の管楽器、男(女)声四分合唱など。 テープノイズ、不安定なピッチ、音色のずれ等欠点も多いが、生楽器のもつニュアンスを出すのに打ってつけの楽器なだけに、多くのアーティストに支持された。 現在改良形のNOVATRONが発表されている。 構造上大変デリケートで、テープの長さにも限界があるため、7秒以上の持続音が弾けない点も問題の1つとなっている。」
2002年8月9日
キーボードマガジン/キーボードスペシャル(1994年9月号)
厚見玲衣さんの本格的ヴィンテージキーボードセッティングが話題となったカジノ・ドライヴ東名阪サーキットのレビューとインタビューが2誌に掲載されています。 セットリストにはオリジナル曲に加え、 Rolling Stonesの「2000光年のかなたに」を含むサイケデリックなステージだったようです。
「90年にVOW WOWを解散する時までは、HammondとMini Moog、Mellotron というような70年代の初期のものに、MIDI以降のデジタル・シンセを一緒に使うというのが、僕の主義だったんですね。 でも、最近はそういう考え方が変わりまして、80年以降のものは使わないようになったんです。 特に理由はないんですけどね。 まあ、その方が格好いいんじゃないかと思いまして・・・。 だから今回のシステムは、システムというほど複雑ではないですね。 音源はHammond、Mini Moog、Mellotron、Chamberlinだけだし。 あとは、LeslieスピーカーとHIWATTのベース・アンプをアンプにして、RolandのSpace Echo RE-201が3チャンネルなので、それをミキサーの代わり兼テープ・エコーに使っています。 ただ、Mellotronだけは、RE-201のチャンネル3がテープ・エコーを解除できるので、ほとんどノン・リバーブのダイレクトな音にして使っています。」(キーボードマガジン)
「MellotronはBEATLESとかも使っていて、ボクももちろんBEATLESが好きだったから聴いていたんだけど、やっぱり衝撃を受けたのはKINGCRIMSONの『クリムゾン・キングの宮殿』でしょう。 これを聴いた時は、ホント”いったいなんなんだ!”って思ったもんね。」 「MellotronはMoondancerの頃から欲しかったんだけど、いいものがなくてね。 で、81年頃、たまたま何台かのMellotronがあったメーカーから、状態のいいテープを集めて1台にまとめたヤツを買ったのが最初。 でも、やっぱりライブでは危なくて使えなかったな。それで、今使ってるヤツは、VOW WOWに入るちょっと前に、Mellotronの改良型として発売されたNOVATRONっていう機種。 中身はMellotronと同じで、ロゴが貼り替えてあるだけなんだ。」 「Mellotronにしてもそう。チューニングは悪いけど、そういう楽器だと思っていれば、べつにどうってことないのよ(笑)。 そんなこと問題にならないぐらい、いい音するんだから。」 「よく「Mellotronなんて使わなくても、Mellotronの音をサンプリングすれば同じじゃないか」って言う人がいるけど、それはMellotronのことをわかっていない意見だね(笑)。 Mellotronは1本のテープの中に3つの音色が入ってて、その3種類の音を切り替えるスイッチがあるんだ。 で、そのスイッチをギターのピックアップ・セレクターでハーフ・トーンを出す(ふたつのピックアップで音を拾う)時みたいに、ふたつの音色のまん中にすると、ふたつの音色が同時に出る。 しかもAの音からBの音に切り替えると、Aの音とBの音が徐々にクロスフェードしながらBの音になるんだ。そういうワザをボクは多用しているからね。」 「ロスアンジェルスで使っているときはずーっと調子よかったんだけど、今回の日本ツアーで使っているうちにだんだんテープの戻りが悪くなってきて、音が止まっちゃったり、しまいにはまったく戻んなくなっちゃったのね。 それでいろいろ原因を調べてみたら、どうも梅雨どきに持ってきたのが間違いだったみたい。 ロスとは気候が違うから、テープが湿気を吸って戻んなくなっちゃったんだ。 「これはヤバイ!」って、いろいろ手をつくしたおかげで、なんとかツアー最終日の28日は、ほとんどパーフェクトな状態でやれたんだけどね。」(キーボードスペシャル)
2002年5月7日
YES Story(1998年11月発行)
デビュー30周年を迎えて、12人の歴代メンバーが語れば出てきます、Mellotronの話題。
Rick Wakeman(音楽を始めたきっかけ/1989)「セッションの仕事を始め、僕はいろいろな人たちのために演奏した。 そして当時出回っていた電子楽器に興味を持つようになったんだ。 もちろん電子楽器といってもMini MoogやMellotronぐらいしかなかったけど。」 Jon Anderson(時間と言葉について/1982)「ストリング・サウンドを入れてYESのサウンドを広げたいと思っていたんだ。 そこでMellotronを使おうと考えたんだが、あれは特定の音しか出ないんで音楽の種類も限られてくる。 何度か実際にやってみたけれど、結局生身のミュージシャンにストリングスやブラスなどをやってもらうことにした。」 Tony Kaye(こわれものについて/1991)「MellotronやMoogが出てきても、僕は弾きたくもなかったんだ。 ああいうサウンドは嫌いだったけど、YESは当時それを急激に採り入れようとしていて、僕とは意見が合わなかった。」 Steve Howe(Americaについて/1993)「Rickはこの曲をやるのにあまり乗り気ではなかったんで、Bill Brufordが終わりの方でMellotronを弾いているけど、これがすごいんだよ。」 Eddie Offord(Tony kayeについて/1995)「彼がYESを辞めたのは、他の連中がシンセサイザーやMellotronを弾いて欲しいと言ったからだよ。 TonyはB-3を弾いているのが一番楽しかったんだ。」
(画像右/マジソンスクエアガーデンで演奏するGeoffrey Downesの右手に白いNOVATRON)
2002年5月5日
LED ZEPPELIN CONCERT FILE(1997年7月発行)
ZEPPELINの栄枯盛衰を克明に記した豪家本。 Mellotronに関する記述もありました。 以下抜粋。 「Mellotronは、初期の電子鍵盤楽器で、1960年代半ばから、特にBEATLESの「ストロベリーフィールズ・フォーエヴァー」でよく知られるようになった。 この楽器を英国に導入する事に大きな功績のあったのは、レス・ブラッドレーで、ハリー・チェンバーマンという米国人が所有していた特許を基に作業を進めた。 作動原理は、鍵盤を押すことにより、各音がループ状のテープに記録され、それが使用後、元の位置に戻る、というものであり、主に弦楽器の、さまざまな音を発することができる。 John Paul Jonesは、1972年春、『聖なる館』に収められた「Rain song」のレコーディングから、Mellotron216を使用するようになり、同年後半の日本ツアーにも携行している。 そして、使用キーボード群には、1977年まで加えられていた。 「Rain song」「Kasimir」「天国への階段」で用いられており、このためにPlantは、「John Paul Jonesは安上がりのオーケストラ」と、冗談を飛ばしているのである。 だが、チューニングが狂いやすいということが最大の欠点であった。 このため、やがてJonesは、優れたキーボード、YAMAHA GX-5を購入し、これに変更する事になる。 こちらの方は、1979年、コペンハーゲン公演とネブワース公演で用いられ、不思議な電話機の存在とともに、1980年の欧州ツアーまで使用されている。」
(画像右/1975年1月17日、ミネアポリスのリハーサルにて。PlantとJonesの間に白いM400S)
2002年4月16日
THE Mellotron Book(2002年発行)
Frank Samagaio著「THE Mellotron Book」 現在知り得る全ての情報を多数の証言と写真を持ってまとめた決定版。 巻頭言にはRick Wakeman、Mike Pinderが寄稿。 歴史、構造解説、モデル紹介、証言集(Mike Pinder、Ian McDonald、Rick Wakeman、Woolly Wolstenholme、David Kean、Pierre Veilleux、John Hawken、Tony Visconti、John Wetton、Nick Magnus他)、音源リスト、広告カタログ、Mellotron使用アルバムリスト、関連インターネットサイトリスト。
2002年4月16日
BOOKS
[1/3]
[2/3] ⇒
[3/3]
TOPへ戻る